政府は、地球温暖化対策として10月からの試行を目指す排出量取引制度で、家庭や農林業、公共施設などの温室効果ガスの排出削減分も取引の対象とする方向で検討していることが分かった。制度への参加者のすそ野を広げ、「国民参加型」で二酸化炭素などの排出削減の取り組みを促す。
経済産業省は、排出量取引の試行に向けて「国内クレジット制度」の検討を進めている。この制度は、主に中小企業が省エネ技術の導入などで削減したCO2排出量を第三者機関が認証し、大企業が買い取って自らの排出削減分に加える仕組み。経産省は排出量取引に幅広い参加者を取り込むために、この制度を家庭、農業、公共施設などにも適用することにした。例えば、電球などで省エネ性能の高い製品が一定量家庭に普及した場合、想定される製品の使用時間などを基に見込まれるCO2排出削減量を認定。製品を生産した工場や販売した小売店単位などでまとめたものを、取引できるようにする。またビニールハウスで燃料を多く使う農業や、重油を利用するクリーニング店などでも省エネを進め、排出削減分を取引対象とすることを検討している。政府は排出量取引の試行に際して、企業がさまざまな種類の排出量を取引できる統合市場の創設を目指している。
クレジット制度で中小企業や家庭から生み出された排出削減量も取引対象とする。これまで、国内のCO2排出量削減は大企業を中心に、自主目標を設定することで進められてきた。一方で、家庭や事業所などの排出量は増加傾向にあり、排出量取引の対象に加えることで省エネ意欲を高め、排出削減を促す。


