2010年8月

820日~23日まで、北京で開催された第2回のバイオマスエネルギーテクノロジー国際シンポジウムで、中国が世界第3位のバイオエタノール生産国になったと発表された。


中国工程院院士、南京工業大学の学長である欧陽平氏が、バイオメタノールとバイオディーゼルは世界で最も幅広く活用されているバイオ燃料である。アメリカとブラジルにつづき、中国は既に世界第3位のバイオエタノール生産国になった。但し、燃料バイオエタノールの増加食料安全問題に制限される為、中国政府と企業は、全力的にトウモロコシ藁、キャッサバタピオカ、サトウキビの屑など非食糧エタノール燃料を開発している。年間生産量20万トンのキャサバタピオカ燃料エタノール工場は既に広西省で開設され年間生産量1万トンのトウモロコシ藁燃料エタノール工場も来年に建てられる。」と示した。


中国科学院、中国工程院両院院士、中国石油化学株式会社石油化学科学研究院のコンサルタントである恩澤氏バイオディーゼル産業を発展する要は、原料の選出にある。中国が選んだのは、廃棄された食用油を原料としたバイオディーゼルである。それに、既に一般用の酸・アルカリ触媒、亜臨界状態の触媒、及び酵素触媒の三種類の工程があり、工業化生産も実現させた。中国は、毎年約2000万トンの廃棄食用油を使用してバイオディーゼルの発展を促進している。」と述べた。


また、北京化学工業大学の学長である王子鎬氏によると、燃料エタノールやバイオディーゼルの他、中国は、メタンガス、バイオマス発電、バイオガス化、バイオマス顆粒などのフィールドにおいても、著しい成果を得た。中国のバイオマスエネルギー・産業の原形が徐々に現われてきたことが明らかになった。

 

出所:国際新エネルギー網 201008241510

200911月、中国国務院によって2020年の温室効果ガス排出削減行動目標が提出された。そして昨日、中国国家改革発展委員会はオフィシャルウェブサイトにて中国国務院の同意を得た上、広東省、深セン市を含めた五省八市において、低炭都市モデル事業を展開すると発表した。

今回のモデル事業の実施範囲について、地方の申請状況に応じてそれぞれの実行可能性やモデル事業配置の特徴を総合的に考慮した上、議論・研究を通じ、先ず、広東、遼寧、湖北、陝西、雲南の五省、及び天津、重慶、深セン、アモイ、杭州、南昌、貴陽、保定の八市でモデル事業を展開することが確定した。

モデル省とモデル市は、気候変化取り組みを全面的に地元の「十二五」計画に落とし込み、低炭発展計画を研究・策定することが要求されている。また、モデル地域は、調査・研究の実施」モデル事業の仕組み・構想を明確にしリーダーシップを発揮することで、産業構造の調整エネルギー構造の最適化、省エネ効率向上、カーボンシンク量の増加取り組む。」地元向けの温室効果ガス排出削減行動目標、重点取り組み・具体的な措置を明確にし、カーボン排出を低減し、積極的に低炭でグリーン発展モデルを探る」といった項目が要求されている。

発展改革委員会は、モデル省とモデル都市が低炭でグリーン発展モデルをサポートする付帯政策を策定し、低炭排出を特徴とする産業システム構築を加速させなければならないと示した。それにより、モデル事業の実施地は、地元の産業特徴及び発展戦略と合わせた上、低炭技術イノベーションを加速させる」低炭技術の研究開発・見本化・産業化を推進し、低炭技術を積極的に利用して伝統産業をレベルアップさせる」低炭建築・低炭交通の発展を速めて、省エネ・環境保全や新エネルギーなどの戦略型新興産業を強くさせる」ことが求められる。

それと同時に、低炭分野における最先端の技術にフォーカスして、技術を積極的に推し進め、海外と連携した開発を導入すると示した。

そのほか、モデル事業の実施地は積極的に低炭でグリーンの暮らし方と消費モデルを提唱すべきだと発展改革委員会が呼びかけた。

出所仏山日報2010081610:57

 

810日に開催された中国石油・化学工業業界向けの経済形勢分析会議では、工業・情報化部経済運行監測協調局副局長の黄利斌氏が、「上半期においては規模以上の単位毎エネルギー消費がある程度下がってきたが、全体からみると依然として厳しい。第3四半期が好転しなければ、関連部署は省エネ・排出削減の緊急対応措置予備案を発動すると想定される。その影響として、第4四半期において、一部分のエネルギー多消費企業は生産停止を命じられる可能性がある」と発言した。

エネルギー消費状況は改善されつつあるが、単位毎のエネルギー消費の低下幅はまだ小さく、省エネの全体目標を完成させるのに非常にプレッシャーがかけられている。上半期において、規模以上の工業単位毎エネルギー消費は、同期比で僅か1.25%ほど下落した。「十一五」計画の省エネ目標を達成させる為に、今年の規模以上の工業単位毎エネルギー消費量を7%ほど引き下げなければならないということが明らかになった。

原材料工業は、現在中央政府にマクロコントロールされた重点業界である。六つの多消費業界のうちの五つは、原材料工業にあり、増加値が僅かな工業の三分の一に占めているが、総合エネルギー消費は、半分まで占めている。

出所中国エネルギー網  2010-8-13

 

「十二・五」エネルギー計画の制定は、中央政府が提唱した「2020年、非化石燃料の割合15達成」、「カーボン削減量40%~50%達成」といった二つの目標をめぐって展開されていると中国国家エネルギー局が声明を出した

 

適切な成長を保ち、構造調整を推進する方向へ

非化石燃料の割合が2020年まで15%に達する目標を実現させる為に、三種類の非化石エネルギー、即ち原子力発電、水力発電、その他の非化石エネルギー(風エネルギー、太陽エネルギー、バイオマスエネルギー)を重点的に発展させると規定されている。概算では2020年まで、非化石燃料エネルギーの割合が15%に達する目標を実現させる為に、原子力発電の規模が少なくとも7,500万キロワット以上、水力発電ユニットの出力能力が3億キロワット以上で、その他のバイオマスエネルギーの利用規模が2.4億トン標準石炭以上でなければならないということが明らかになった。

 

エネルギー構造をどのように調整するか展望

まず、天然ガスの発展に力注ぐべきであるとされる。「十二・五」計画の末まで、天然ガスの利用規模が2600億立方メートルに達することが可能で、エネルギー消費構造に占める割合は、現在の3.9%から、8.3%位に高まると予測されている。

 

また、クリーンエネルギーや非化石エネルギーが急速に増加しつつある為、一次エネルギーに占める石炭の割合は、2009年の70%以上から63%位に下落すると見込まれている。

 

新興エネルギー新エネルギー

最終的に、計画名「新エネルギー計画」ではなく、「新興エネルギー産業発展計画」と定められた。その理由について、当該計画は、原子力発電や風エネルギー、太陽エネルギー、バイオマスエネルギー等の新エネルギーの開発・利用を含むだけではなく、従来のエネルギーに対してもグレードアップ・イノベーションを行ったと主張されている。例えば、クリーン石炭、スマートグリッド、分散型発電、自動車用新エネルギー等技術の具体的な実施ルート及び発展規模について、重要な施策を打ち出した。従って、計画の名称「新興エネルギー産業発展計画」と定められることとなった

 

概算では、新興エネルギー産業計画を実施した後、2020年まで石炭に対する需要が大いに緩和されると見込まれ、二酸化硫黄の排出量を約780万トン減らし、二酸化炭素の排出量を約12億トン削減させることが可能である。計画期間においては、累計で直接投資金額が5万億元増え、1,500万個の雇用機会を増加させると想定され

 

出所:中国石油  2010-8-6

 

近年、中国政府が取り組んでいる各種気候変動対応策は著しい効果を得て、国際社会に幅広く評価されている一方、気候変動対応体制メカニズムを構築する面で、部門間の職責曖昧になっていたり、権利・義務不明確、統一的な応対体制欠如しており、安定的な体制が不完全となっている。予測報告・予測意見発布チャンネルの法律化まだ出来ていないなどの問題顕在化している。「気候変動対応法」を早急に解決しなければならず、中国国務院法制部門より「気候変動対応法」を制定して欲しいと中国気象局局長が呼びかけている。

 

「気候変動対応法」の制定に関して、以下のように要点を抑えてほしいと局長が述べた

 

一、          法律規範の形で中国における気候変動対応の基本方針・原則を明確にし、気候変動対応に関わる国際協力と国内コーディネートの二つのレベルの体制メカニズムを構築する。

二、          各級政府の気候変動対応におけるリーダーシップを充分に発揮させる。各級政府と関連部署の職責・責任分担を明確にし、各級政府と関連部署の行動を統合・コーディネートする

三、          気候変動対応に関する特定計画の制定・実施を規範とする。気候変動の取り組みを各級政府の国民経済・社会発展計画及び年間計画に織り込み、各級政府と関連部署の行動を統合・コーディネートさせる。

四、          気候変動のモニタリング・評価を規範化させる。水資源の保護利用、農牧業構築、森林保護、主要エリアの計画と建設、気候実行可能性論証を明確化する。グローバル範囲での異常気象・災害を予防する能力を向上させる。

五、          気候変動を緩和させる法律制度・措置を明確にする。各級政府と企業・国有企業が生態保護・建設、産業構造、排出削減・省エネ、農牧区のエネルギー建設、排ガス削減、循環型経済、建築省エネルギーなどの面における職責と義務を規範化させる。

六、          オープンで透明且つ秩序のある情報発布制度を作る。気候変動対応に関する科学評価報告書、政策・情報統一配信の制度を明確にする

七、          気候変動対応の科学研究を強化、中国における気候変化対応の技術力をアップさせる。

 

出所21纪经济报  2010-8-6