2008年10月

 中国政府は29日、地球温暖化問題に対する取り組みなどをまとめた初の白書「中国の気候変動政策と行動」を発表した。2010年までに単位国内総生産(GDP)当たりのエネルギー消費量を05年比で約20%削減するなどとした目標を改めて掲げた。 白書は日本語や英語など計8カ国語で出版される。12月にポーランドで開かれる国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP14)を控え、自国の政策を国際社会にアピールしたい考えだ。白書は中国が単位GDP当たりのエネルギー消費量を06年に1.79%、07年には3.66%削減したと成果を強調。そのうえで、10年までに全エネルギー消費量の約10%を再生可能エネルギーとして、国土面積の20%を森林とする努力目標も示した。

日本経済新聞

国内で2007年度中に、石油や天然ガスを燃やして排出した二酸化炭素(CO2)が、2年ぶりに増えていたことが27日分かった。経済産業省などの集計によると、前年度に比べ2.7%増加した。東京電力が柏崎刈羽原発の運転を停止し、不足分を火力発電で補ったためだ。一方、同年度のエネルギー消費は運輸やオフィスなどで省エネが進んだため、0.7%減と3年連続で減少。省エネの積み重ねを、原発の運転停止で吹き飛ばした。
 経産省などは、燃料を燃やして、発電や自動車走行に使うエネルギー起源CO2排出量を集計。07年度の速報値は12億1800万トンで、前年度から約3200万トン増えた。ゴミ焼却などを含む全体のCO2排出量の9割以上を占めるため、07年度の国内全体の排出量が増えるのは避けられない。
 火力発電の稼働が増えたことが最大の要因。同年7月の新潟県中越沖地震発生による柏崎刈羽原発の運転停止で約2300万トン、渇水によって水力発電の稼働率が低下した影響で約730万トン、それぞれCO2の排出増につながった。
 前年度並みに原発や水力発電が稼働していれば、CO2排出量は0.7%減となるはずだった。これは、07年度のエネルギー消費量の減少率と一致する。
 一方、エネルギー消費が減少したのは、原油価格の上昇や自動車の省エネ化などで、運輸部門が1.9%減となったことが大きく、01年度をピークに一貫して減少が続いている。産業部門では、景気が上向いていたため、0.9%増だったが、省エネ化も進んでおり、増加幅は前年度の1.9%増から小さくなった。
 08年度は、原油価格の高止まりや景気悪化で、さらにエネルギー消費は減少すると見込まれる。柏崎刈羽原発が運転停止したままでもCO2排出量が減少する可能性もある。ただ、07年度でも京都議定書の基準年度(1990年度)を15.0%上回っている。基準年度比で温室効果ガス6%削減という目標達成には一層の省エネと共に、現在60%台にとどまっている原発稼働率の引き上げがカギを握る。

フジサンケイビジネスアイ

 財務省は27日午前に開いた財政制度等審議会(財務相の諮問機関)に提出した資料で、京都議定書による日本の温室効果ガス削減目標の達成に関し、排出権の購入手法を変えることによって900億円規模のコスト削減が可能になるとの試算を明らかにした。
 財務省は環境対策に向けた政府全体の効率的な予算配分を検討するため、財政審に関係予算の資料を提出。海外からの排出権獲得方法を、途上国で共同事業を行うクリーン開発メカニズム(CDM)から、環境対策に投資をして排出権を得るグリーン投資スキーム(GIS)に切り替えることで大幅なコスト削減が可能と試算した。
 試算では、排出権購入が必要とされる1億トンのうち、すでにCDMで取得した分を除いた約7600万トンをGISで取得すれば約900億円強の節減が可能とした。政府は取得コストが安いGISによる排出権獲得を進める方針で、財務省は省庁間における環境対策の重複を精査し効率的な予算配分を実施する考え。

フジサンケイ

 石油連盟の天坊昭彦会長(出光興産社長)は22日の記者会見にて、二酸化炭素(CO2)排出枠を売買する国内排出量取引制度への対応について、石連として業界団体単位で参加できるよう週内にも政府に要望する意向を明らかにした。天坊会長は「(温室効果ガス削減の)目標は業界で決め、努力している」と説明した。

時事通信

 政府は21日、地球温暖化対策推進本部を開き、国内排出量取引制度の試行実施を正式決定した。二酸化炭素(CO2)に取引価格を付け、市場メカニズムを活用することで削減努力や技術開発が進むかなどを検証するのが狙い。政府は同日、参加企業の募集を始めた。早ければ2009年の年明けにも実際の取引が始まる見通し。

 募集期間は12月12日までで、参加主体は事業所、個別企業、企業グループとし、原則として業界団体での参加は認めない。取引対象の温室効果ガスはCO2。参加者はCO2削減の目標を自主的に設定し、過不足分を参加企業間で相対で売買する。 

 排出枠として取引するのは、目標超過達成分のほか、大企業が中小企業の削減を支援する「国内クレジット」、先進国の企業などが途上国の排出削減を支援する「京都クレジット」の3種類。排出枠の取引価格は取引参加者に情報提供していく。排出量取引制度導入の是非を議論する際に、反対論者が指摘した「マネーゲームの弊害」を排除するため、取引参加者は、前月に行った価格等の取引情報を政府に報告する。政府は、問題があると認めた場合は取引参加者から事情聴取することができる。 

 削減目標の設定では、参加者は「排出総量」か生産量など一定の経済活動当たりの排出量である「排出原単位」のどちらかを選択する。原単位目標の場合、原単位実績が原単位目標に比べ改善したかどうかに着目。原単位が改善しても生産活動が活発だった場合、排出総量は過去の実績に比べ増えることもあるが、原単位が改善すれば排出総量は「減った」とみなされ、原単位改善分とその年度の生産量を掛け算した数値が目標超過達成分となり、排出枠として他の取引参加者に売ることができる。 

 2009年秋に試行取引の評価・見直しなどのフォローアップを行う。原単位目標を取り入れたことで、排出総量が過去に比べ増えても減ったとみなす今回の試行取引の矛盾点については、「試行であるからフォーローアップの過程でみていく」(鎌形浩史・内閣参事官)としている。

ロイター

EB42回会議について

学都 

科学技術部

2008926

 

 

 

2008921日-26日、EB42回会議がドイツで行われた。921日―23日は非公式会議、92426日は公式会議で、合わせて6日間、通常の会議より1日多く開催された。それは審査するプロジェクトがあまりにも多く、プロジェクト審査は延期できないためである。今回の会議の重点項目は、前回の会議以来EBメンバーが提出した審査すべきプロジェクト、前回会議でレビューされたプロジェクト、VVMDOE委任及び委任プロセス修正、方法論委員会に関すること、小規模プロジェクトワーキンググループ及び造林ワーキンググループが推薦した批准事項などがあり、討論された内容が非常に多かった。

 

以下が会議の主な内容及び重要なポイントのまとめである。

 

1.     方法論に関して

今回の会議では、三つの新しい方法論が承認された。

AM0070 - "Manufacturing of energy efficient domestic refrigerators"

AM0071 - "Manufacturing and servicing of domestic refrigeration appliances using a low GWP refrigerant"

AM0072 - "Fossil Fuel Displacement by Geothermal Resources for Space Heating"

 AM0070AM0071は前回のEB会議で承認できず、方法論パネルが改めて修正した方法論で、AM0072は中国の石家庄地熱による熱供給の方法論である。会議ではその他、AM0009AM0058AM0064ACM0008、及びACM0010の一連の方法論の修正が承認された。

 

2.     DOE委任に関して

 私の要求に応じて、今回の会議では、DOEのボトルネック問題と解決方法について重点的に討論され、相応した決定が出された。すでに存在するDOEを新たに認定する際、証明審査は行われなくてもよい。新しいDOEの申請に対して、書類審査に合格した後、サイト審査を受け、有効化審査能力を検証する。もし、有効化審査をするプロジェクトがなければ、CDM認定パネルは審査するためのプロジェクトをそのDOEに提供する。EBはできるだけ新しいDOE委員基準とプロセスを公表し、EB44回会議でこの問題を解決する予定である。

 今回の会議のこの決定事項は、現存のDOE委任プロセスを大きく簡略化・促進できる。一旦この政策が正式に施行されると、条件を備えた機構がDOE資格を申請すると、現在、DOE資格を取得するのに2年間以上かかるものが、半年以内に許可が出るようになる。しかし、同時にDOEのルール違反に対する処罰も増えた。もし、DOEEBの決定した職責に沿って業務ができなかった場合、警告、資格一時停止、経済的罰則などを負わなければならない。これからのEB会議では、DOE委任の新基準及び処罰などについて詳しく討論していくことになる。DOE委任の改革の論点は二つあり、ひとつは許可する基準を緩めて、もうひとつは逆にルール違反の行為にはその処罰を厳しくしていく。この決定は、DOEのボトルネックを解決していく際、根本的に改善するのに重大な意味を持つだろう。

 EB会議は、一部のDOEが稼動一年以上のプロジェクトを受け付けない方針について厳しく批判した。それらのDOEに対してすぐにでもこの誤った方針を改正するように要求した。それでも改善しないDOEは、次回のEB会議でDOE資格を一時停止にする処罰を受けることになる。EBはこれらのDOEに正式に通告をする。また、多くのDOE審査員さらに技術総監督は、しばしばレベルが低く論点のずれた質問をする。もしこの状況が続くと、プロジェクト事業者の公訴やエビデンスの提出により、DOEは資格を一時停止される可能性がある。なぜならこのようなDOEは現地における業務の知識や業界の知識を持っていないためである。これらの知識はDOEとして認定されるための重要な基準と条件である。ここでは、私は中国でCDM業務を行うDOEに、ぜひ関連業界の知識や現地での知識のレベルをアップして欲しいし、でないと事業者がEBに「このDOEは業務に関する知識と能力を持っていない」と公訴され、その証拠も充分であれば、資格が一時停止される可能性が非常に高くなるので、ここで警告をしておきたい。

中国国内では実力のある機構が、すぐにでもDOE申請をする可能性について研究し、申請することを私は強く勧めたい。中国国内ではいまでもDOEが大変不足しているからだ。

 

3.     小規模方法論問題

この度三つの新しい方法論AMS III.U Cable Cars for Mass Rapid Transit System” “AMS III.V Decrease of coke consumption in Blast Furnace by installing dust/sludge recycling system in steel works”及び“AMS III.W Methane capture and destruction in non-hydrocarbon mining activities”が承認された。ほかには、四つの方法論、AMS I. AAMS III. HAMS III. I及びAMS III. Qの改正が承認された。

 

4.     VVM

 最初の計画では、今回の会議でVVMについて討論を経て実施しようとしていたが、一日討論しても結果が出せなかった。EBは次回の会議でVVMについて討論し、結論を出したいということで合意した。

 

5.     我が国のプロジェクトにおける審査の結果

 

(一)Request for reviewされたプロジェクトに対する審査:

今回、我が国の34のプロジェクトが、登録申請した際にRequest for reviewされて、その数は前回より12多かった。審査後、17ものプロジェクトが条件付き登録になり、この 17のプロジェクトにおける報告書の再提出が求められた。この17の事業者及びDOEは要求された通りに報告書を提出しなければならないのである。時間的制約はないので、Under Reviewされないように、事業者と、DOEは十分な時間を使って慎重に修正することが望まれる。Under Reviewを行う必要があるプロジェクトが17あったのは非常に残念なことである。(主要なレビュー問題に関しては、下記(五)(六)(七)にて記すこととする。)例えば方法論ACM0004を応用し、ベースラインを選ぶ際に、プロジェクト周期内、固定の電力価格しか考慮しなかった。固定電気価格を適用するのは合理的か否かを分析することはUnder Reviewにおいて要求される。もし将来の電力価格が予測できない場合、その理由を説明しなければならない。この問題は容易に解決できるはずである。私は、前回のEB会議レポートでこの状況を紹介した。

 

(二)ベンチマーク値の適用:

化学工業、セメント産業等のIRRベンチマ-ク値は、廃熱・廃棄ガス発電の標準ベンチマ-ク値とする。現在までは、EBが特別の明確な政策を規定してこなかったが、今回次の2つのポイントが明確にされた:①自家用の発電所の場合、EBはその業界のベンチマ-ク収益率を取り入れることに同意する。②専用発電所によって発電してグリッドに売電するような場合、電力産業のベンチマ-ク収益率を適用する。ある企業は自家用の発電所を明確にせずに、先ず発電量はグリッドに入れて、同時にその企業も生産用の電力を購入した場合、グリッドに入れた電力と購入した電力の差を計算できる。もし購入した電気量がグリッドに入れた電気量の75%以上を占める場合、自家用の発電所と見なし、その業界のベンチマ-ク収益率を取り入れることができる。一方、もし購入した電気量がグリッドに入れた電気量の25%にも至らない場合、その企業は発電所と見なし、電力産業のベンチマ-ク収益率を適用するべきとなる。しかし、購入した電気量はグリッドに入れた電気量の25%~75%を占める場合、現在にはどのような基準を取り入れるかがまだ明確にされていない。

 

(三)会社の内部収益率について:

その内部収益率も非常に高い場合、投資分析ガイドラインに基き、その会社は“同様のリスクと似たプロジェクト”の実績があったということを証明すべきである。現在では、この“同様のリスクと似たプロジェクト”を法律面から分析すると、その解釈が違った。しかし、廃熱発電プロジェクトを運営する場合、同様のベンチマ-ク収益率を採用しても大きな問題はないであろう。

 

(四)売電するプロジェクトの投資分析について:

発電してグリッドに売電するプロジェクト(ACM0002方法論のアプリケーション)にて投資分析する際、プロジェクトライフサイクルの中に、同一の規定電力価格を適用する。EBは、なぜ電力価格変動の代りに固定電力価格を採用するのかについて考えを示すことを要求した。その主な原因として、もしグリッド電力価格が上ったら、プロジェクト内部収益率はベンチマ-ク収益率を超える可能性があるためである。それゆえそのプロジェクトの追加性がないと判断される。

 

  なぜ固定電力価格を適用したのであろうかということについて、数人のトップクラスの専門家との検討を通じ、下記いくつかのポイントが参考となる(これはあくまでも参考程度のもので、判断は各事業者に委ねる)

 

1.       中国国内でプロジェクトF/S分析を行う際、関連の規定に基き、計算の正確性、及び評価結果へ影響を与えないよう、資金投入、製品生産との同年の統一価格、一切の価格には現行価格を採用する。(中華人民共和国水利省の公布した水力発電「1995」186書類「小型水力発電プロジェクトにおける経済評価の規定」(SL16-95)修正版(中華人民共和国水利省「2002」国科綜便字第07号「現行有効水利工事技術標準の公布」- 該標準はまだ有効)電力工事技術改造プロジェクトにおける経済評価の暫定方法等)その固定価格は、関連の規定に基き、IRRの計算を行う。現在には中国のF/S報告書を固定価格にて作成するのが慣例である。

 

2.       中国における電力価格の政策は中央政府が厳格に管理しており、国家の調整によらないことは、電力価格の変動が大きくならないことを意味する。国家が物価安定を確保するため、電力価格等のベース価格を厳格に管理している。発電企業としては、電力価格の上昇を予想して投資決定を決めることはあり得ない。電力価格の調整は、いくつかの政府部門が関与する必要があり、さらに中央政府より許可を得る必要がある。これは発電企業が予測して、コントロールできるものではない。したがって、プロジェクトは事前にこの価格の上昇を考えられないし、投資分析の時も考慮できない。もしF/S分析の時、電力価格の変動を考えれば、燃料や、人件費等の変動も自然に検討する必要がある。これは、実際に運営するには不現実なものである。

 

3.       電気売買契約を分析すると、一定の期間内にも固定電力価格を取り入れている。あるプロジェクトは、既に発電をしている場合、既に電気売買契約があり、その契約にある電力価格は、固定電力価格の証拠と見なされる。実際、多くの発電所におけるグリッド電力価格はある電気売買限度額内に定めている。しかし、その限度額以外、低下変動の電力価格も採用される。もしプロジェクトが固定の電力価格を採用する場合、これはもっと保守的なやり方と言える。

 

4.       電力価格記録による曲線で電力価格の変動趨勢を判断してIRRを計算する場合、同時に運営コスト等が上昇することも考慮しなければいけない。その運営コストが上昇するのは、電力価格の上昇よりも極めて高かったものである。国内のある地方省においては、ここ数年内、再生可能エネルギーからグリッドへの売電価格が下がる趨勢であった。主な原因は過去に再生可能エネルギーからグリッドへの売電価格を高く得られたものの、現在、入札制度を採用しているから、逆に低下趨勢になっている。従って、ここ数年における、グリッドへの売電価格の変動、物価上昇(特に人件費、設備、メンテナンス、部品代金等の上昇)を考慮できるのであろう。その関連機関がこの問題を回答する時に、信頼できる、前後一致する、十分な証拠の提出と説明を行う必要があろう。 

 

(五)プロジェクトでRequest for review された問題点:

プロジェクトでRequest for review された問題点は、廃熱、廃圧、廃棄ガス等における価格の合理性にある。またその他、DOEEBはガイドラインに準じ、そのF/S報告書を審査したかどうか、特にDOEは、現地の知識や業界知識をもって、プロジェクト中に取り入れられているデータが合理であるかどうかを比較して分析したかどうかが問われた。(別のCDMプロジェクトのデータを引用して比較するだけではだめである)さらに、バリア分析を使った場合でも十分な説得力を持たなかったケースもある(例えば銀行の手紙があっても具体的な内容無等)。

           

 

(六)Under Reviewされたプロジェクトの状況:

前回の会議では我が国の18のプロジェクトがUnder Reviewに入った。そのうち15は条件付き登録になったが、非常に不幸なことに、3つのプロジェクトが登録できなかった。これはわが国において初めてのことである。

  この3つのプロジェクトは、山西にあるCDQ廃熱発電プロジェクトで、主な問題はベースラインのアプリケーション問題であり、このプロジェクトはもし再申請する場合、登録になるチャンスはまだあると思われる。二つ目のプロジェクトは河北唐山の発電所の廃熱発電のものであり、鋼鉄産業のベンチマ-ク収益率を追加性の論証基準としたので批准されなかった。三つ目のプロジェクトは、池州のあるセメント廃熱発電プロジェクトであり、主な問題は、企業内部の収益率を追加性の論証基準としたが、嘗て“同様のリスクと似たプロジェクト”も提出されなかった。

 

※特別に注意しなければならない点:

条件付き登録できるプロジェクトは、もし回答が要求に合わない、要求された証拠を提出できない場合、最終的に登録できない可能性が高い。条件付きの登録は、回答を行うのに12週間もあるので、十分な時間をもってこの問題を十分に検討してから正確に回答し、すべての提供できる証拠を提出すれば、最終的には登録できるであろう。プロジェクト事業者とDOEは、この唯一の機会を十分に重要視して、活かすことが望まれる。

 

(七)Request for review されたCER発行:

我が国の2つのプロジェクトは、CER発行の申請を行う際にRequest for Reviewされた。そのうち1つは一部分のCER発行が批准されたが、そのほかの部分は批准されなかった。主な原因は計算が間違っていたことである。もう1つのプロジェクトは、実際に執行されたモニターリングと既に批准されたモニターリング一致しなかったので、Deviationを申請してから発行を申請するしかないと思われる。

 

※特別に注意しなければならない点:

あるプロジェクトは、批准されたモニターリング計画の要点に沿って行われない。例えば発電量の場合、ある企業が勝手にモニターリング周波率(毎時間が毎日に変更された)を要求に沿わずに修正した(1回/年を1回/6年に変更した)、などである。EBはこれらの行為に対して、CER量を減少する、さらにCER発行を拒否することもあるだろう。

そのほかもう一つの注意すべき点は、あるプロジェクトが元の計画にそって執行されなかった。例えば、設備台数の増加(よく見られるケース)、このケースもプロジェクトが再び拒否される可能性をもたらす。従って既に登録できたプロジェクトは、確認された建設計画、モニターリング計画に沿って行わることを特に重要ししなければならない。でなければ、CER発行できないかもしれない危険性がある。

EU-ETS(EU域内排出量取引制度)を管理する取引ログ(CITL)が近く、国連の気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局の国際取引ログ(ITL)に接続する見通しだ。事務局では、CITL接続作業のため、各国の国別登録簿との接続を17日まで停止する予定。国別登録簿は、すでに日本、ニュージーランド、スイス、ロシア、ハンガリーなどが接続済み。EUの合流により、ITLを活用した国際的な排出枠管理に一定のめどが立った。京都議定書第1約束期間の目標達成のために活用するクリーン開発メカニズム(CDM)などの京都クレジットは、各国が国別登録簿で管理するとともに、UNFCCC事務局の管理の下、ITLを介して国際間の移転が行われる。日本は世界に先駆け、昨年11月に接続を実現している。
化学工業日報
12月にポーランド・ポズナニで開かれる国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP14)に向けた閣僚級準備会合が13日、ワルシャワで始まった。世界的な金融危機に関連し、各国はそれぞれの温暖化対策を緩めないことを確認。「温暖化対策を進めることは金融危機への取り組みにも役立つ」とする緊急声明の採択に向けて調整に入った。

 約40カ国が参加する準備会合は14日までの日程で開かれ、COP14で話し合う論点の整理が主な議題。ただ、金融危機で、温暖化対策に必要な途上国などへの資金供給が細る懸念が強まったことから、温暖化問題の重要性を訴える声明が発案された。

 声明案では「金融危機は、差し迫った気候変動危機に対する努力を弱める理由にはならない」として、温暖化対策が遅れれば、より大きな損失を招くと指摘。むしろ低炭素型の持続可能な経済に転換することが必要で、このことは金融危機への対処と方向性は同じだとしている。

 また、今回の金融危機で「世界的な危機に対処するために国際社会は協調できることを示した」として、温暖化問題でも同じような国際連携を求める。

 準備会合の初日は、京都議定書に続く13年以降の温室効果ガス排出削減の枠組みについて意見を交わした。焦点の一つとなる2050年までの長期的な削減目標については、議長国のポーランドが、COP14の際に非公式な閣僚級円卓会合を設けて話し合うことを提案した。

 会合では、先進国と途上国との間の溝が改めて浮かび上がっている。日本政府代表団によると、先進国からは、京都議定書で削減義務が課されていない途上国にも応分の責任を求める意見が目立ったのに対し、途上国からは温暖化対策に必要な資金を先進国が提供する仕組みづくりの提案が相次いだという。

朝日新聞

 国内の温室効果ガス排出削減・吸収増大プロジェクトから生まれた排出枠を活用するカーボンオフセット制度をめぐる議論が混迷している。環境省は3日に予定していた同制度の有識者検討会を1カ月延期。国内排出量取引の試行との関連性について調整が難航している。当初は今冬にも国内プロジェクトを投資対象とするオフセット商品が登場する見込みだったが、来春以降にずれ込む可能性も出てきた。
 現行のカーボンオフセットは国連のクリーン開発メカニズム(CDM)に登録された途上国のプロジェクトに投資するものが大半。環境省は信頼度の高い日本国内のプロジェクトを第三者機関が認証し、そこから生まれる「VER」と呼ばれる排出枠を活用する制度を考案。3月に有識者検討会を立ち上げた。

日刊工業新聞

 ハノイで開かれる初めての東アジアサミット環境相会合で採択をめざす共同声明の原案が9日、明らかになった。地球温暖化問題では、温室効果ガスの排出量を「2050年までに世界全体で少なくとも半減させる長期目標を採択する必要性を確認する」と記したが、インドなど新興経済国の反発は必至で、このままでの合意は難しい情勢。

 原案は、日本が主導してまとめた。今後、温暖化がもたらす短期、長期的な悪影響への懸念などを示した上で、京都議定書に続く次期枠組みについて「公平で実効的な枠組み構築が必要」と強調した。産業・部門別に排出削減をめざすセクター別アプローチについては「途上国の排出抑制を進める上でも有効」と評価する内容になっているが、途上国側の理解が広がるか不透明だ。

 長期目標について、日本は今年7月の洞爺湖サミットで各国の共有をめざすことで合意したのを踏まえ、目標設定の必要性を訴える方針だが、義務的な削減を警戒するインドなどは既に声明に盛り込むことに難色を示しているという。

 一方、声明案は、アジアの主要都市では急速な都市化で大気汚染や水不足、交通渋滞などの環境問題が深刻化しているため、「環境的に持続可能な都市を目指して協力を進める」として、都市問題への取り組みを優先的に進めることを提唱した。廃棄物対策や水資源の有効活用、都市緑化などの分野で地域間協力を進めるほか、大気や水質汚染などの公害対策や公共交通機関の導入など温室効果ガスの排出削減効果が見込める対策にも重点的に取り組んでいくことをうたっている。

 会合には、日本や中国、インド、オーストラリア、東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国が参加。昨年11月の東アジアサミットで、初めて地球温暖化問題を取り上げた「シンガポール宣言」が採択されたことを受けて、その実現に向けてベトナムが開催を提案。今後、毎年開くことを目指している。

朝日新聞

 中国初の総合性の環境保全と排気削減の取引プラットフォーム-天津二酸化炭素排出権取引所が天津開発区金融街でオープンした。クリーン開発メカニズム(CDM)と排出権取引市場の設立は濱海新区が総合関連改革試験の全般計画を着実にする重要な措置の一つである。

  中油資産管理有限公司、天津財産権取引センターと米シカゴ気候取引所(CCX)が共同設立した天津二酸化炭素排出権取引所は「登録完了及び発行された確認完了の排出量」、「検査・確認完了の排出量」、「続々と売り出すその他の環境製品」に対して、価格競争のサービスを提供する。会員は排出類会員、流動性サプライヤー会員と競争入札会員からなっている。「検査・確認完了の排出量」の競争入札を通じ、企業に資金を募集するほか、排気削減が投入から収入へと転換できる。関係筋によると、排出権取引所の設立により、わが国が国際排出権取引市場での価格決定権を獲得し、これから多くの排出削減指標をもつ企業に利益をもたらすに違いない。

TEDA

 政府は30日、京都議定書に定めのない2013年以降の地球温暖化対策の国際的枠組み(ポスト京都議定書)づくりをめぐる日本提案を発表した。現在は温室効果ガスの排出削減義務のない発展途上国のうち、中国やインドなどを念頭に「主要途上国」との分類を新設し、法的拘束力のあるエネルギー効率目標設定を義務づけることなどが柱。12月の気候変動枠組み条約第14回締約国会議(COP14)で議論する。
 政府が同日、気候変動枠組み条約事務局に提案文書を提出した。
 12年まで続く現行議定書は日本や欧州連合(EU)には削減義務が課せられているが、排出量で1、2位を占める米国・中国はその義務を負っていない。日本は「次期枠組みでは、すべての主要排出国の参加が必要」と主張している。ただ、中国やインドなどは経済発展を妨げるとして、総量削減の義務付けには強く反発している。
 このため、これら成長著しい国を他の途上国と区別したうえで、先進国のような総量削減ではなく、鉄1トンを生産する際に要するエネルギー量などを高めることを提案している。
 このほか日本提案としては、現行議定書と同様に、先進国には国別総量目標の設定と達成を義務づける。ただ、基準年については、各国の省エネの進み具合に差異があることから、公平さを保つために、平成2年比、18年比などと複数設定して、それぞれの比較で削減率目標を示すことを盛り込んだ。現行議定書は基準年を1990年としており、すでに70年代に省エネを進めていた日本にとっては厳しい削減目標となっている。
 目標未達の罰則規定は、先進国と途上国のいずれにも盛り込まず、今後の議論とする。ポスト京都は来年末のCOP15で合意を目指すことになっている。

産経新聞