弊社は2005年2月16日に設立しました。私は環境ビジネスを専門で学んで以来、環境ビジネスが中国で普及するための切り口をずっと模索しておりました。2002年にCDMに出会い、これだと確信し、同方面の事業に全力を挙げて取り組むようになったのです。 CDMコンサルティングとは何か。いかにして CDMコンサルティングを行うのか。これは、私がこの事業を始めてから考え続けている問題です。まず簡単に、4点に分けて、弊社の CDMコンサルティングの経験を通して見出した価値についてお話したいと思います。
第一に、プロジェクトの観点から言うと、炭素排出削減効果の最大化に邁進できるだけでなく、環境ビジネスの普及を促すこともできます。
いかなる潜在的なCDMプロジェクトでも、プロジェクトの構想からプロジェクトが最終的に排出削減効果を得るまでには、複雑で、芸術品を丹精込めて彫り出すのと同じようなプロセスがあります。ホスト企業経営者の多くは、自分の本業が忙しいため、自前の組織でこのプロセスを成功させるのは非常に困難だと言います。そこで、我々はCDMコンサルティングの専門職員として、知恵を絞って、各種マクロ・ミクロの情報をかき集めてプロジェクト全体のCDMプロセスを設計し、国連規定の変化にも随時対応しながら、お客様の様々な希望をくみ取り、プロジェクトの実行可能性や成功率を客観的に引き上げ、炭素排出削減効果の最大化を実現させるのです。
この外、わが国は、環境保護と経済発展の矛盾を解決するために、最小のコストで最大の環境利益を生み出すことを考慮し、「企業が持続可能な発展政策を定め、相応の措置を進め、環境に十分配慮し尽した上で経済利益を得る」という環境ビジネスを推し広めなければなりません。
潜在的CDMプロジェクトと、その他のCDMで実施されない通常のプロジェクトを比較すると、非常に明確な違いがあります。多くのCDMプロジェクトは、炭素排出削減利益を持つだけでなく、中国において環境・社会利益を生み出すこともできるという点です。すなあち、典型的な環境ビジネス発展促進メカニズムなのです。
弊社が現在開発中の廃水処理メタンガス発電CDMプロジェクトを例に挙げてみましょう。ホスト企業は、循環経済戦略の一環として、アルコール・蜂蜜・バイオ製薬工場が出す高濃度廃水の処理プロセスで発生する大量のメタンガスを、発電或いは燃焼に利用し、生産プロセスのエネルギーに充てることができます。また、剰余汚泥は堆肥などの方法で有機肥料に作り変え、田畑に還元利用できます。ただ、事業投資が大きく、内部利益率が低いため、普通の事業としての実施は困難です。しかし、CDMの助けを得れば、同様のプロジェクトを普及させることができ、それによってメタンガス技術の研究開発や改良を加速させ、自発的かつ好循環の環境ビジネスを形成することもできるのです。
その他にも、CDMコンサルティングは新しい価値観を創り出すことができ、文字通りゴミを宝に変えることができます。その典型的な例が、ゴミ埋め立て地ガス(メタン)やHFC23などのハイドフルオロカーボン類及び亜酸化窒素などの従来はそのまま大気放出されていた(廃棄物となっていた)温室効果ガスです。例えば、浙江巨化股份有限公司はHFC23温室ガスの排出削減によって、株価の上昇などの社会効果までもたらし、「環境保護が経済効果をもたらす」という概念を人々に印象付けました。省エネ・環境保護は大きな流れではありますが、いかにして損失を避け、迅速に達成するかというのは、CDMコンサルティングの、ひいては環境ビジネスコンサルティングの使命であり、コアバリューでもあるのです。
第二に、協力の観点から見ると、成功例を通して堅実な発展の基礎を築くことが出来ます。 私は、2003年に日本の大手コンサルティング会社と共に中国を訪れCDMプロジェクトを進めた時、当初はオーナー、コンサルティング会社、買い手の間には様々な懐疑があったのですが、多くの困難なやり取りと実際の行動で示していく中で、漸く、心から打ち解けることができ、相互信頼と協力を継続し発展させていきたいという気持ちが生まれたということがあります。
このような経験をふまえ、私は日本にいた時、メディアや、中国に来て投資をしたいと思いながらさまざまな原因で二の足を踏んでいる多くの企業に対し、こういい続けてきました。中国にいらっしゃって下さい。決して先入観で中国を見ないで下さい。もし中国が理解に苦しむ社会だというのなら、CDMを鏡或いは足場として、中国でプロジェクトに取り組み問題に接することができれば、相手が政府であれ企業であれ研究機関であれ、彼らに近づき、彼らを理解し、更には中国全てを理解することができるでしょう、と。
また、この足場としてのCDMが成功を収めれば、オーナーにとっても買い手にとってもコンサルティング機関にとっても、経済効果以外に一層得難い協力の土台を得ることができ、先進的な理念の吸収と技術のステップアップを推し進められます。
協力関係の一例として、弊社が重点的に開発する、日本の買い手である電力企業が中国のある発電プロジェクトを視察に来た際、ごく自然に自分の国の設備や管理水準と比較・指摘をしていることがあります。彼らが重視しているのは、適正なCERs(認証排出削減量)の創出であり、その創出とはプロジェクトの正常・健全な運行によってこそ成されるものだからこそ、彼らは単なるCERの買い手を超えてプロジェクト成功のため、自社の経験を提供しようとするわけです。CDMコンサルティングは、このような場において、炭素排出権の純粋な売買のみならず、排出削減活動の周辺の各方面に影響を与えています。つまり、単純な売買関係と比べると、CDMコンサルティングは売り手と買い手双方の協力意識を高め、発展スペースのシステムコンサルティングを拡大させるための助けとなりうるのです。
これが、CDMコンサルティングが生んだコアバリューのひとつである、協力と発展の価値です。誠意と努力があれば、この価値はプロジェクト関係者に無限に与えうるものなのです。
第三に、人材の観点からお話しすると、各方面に及ぶ環境ビジネスの人材を時を移さず育成できます。
上述したように、CDMは産業各分野を網羅しており、CDMコンサルティングに携わろうという専門家も、わずかの時間で各方面の知識を吸収しなければなりません。各分野の省エネおよび環境保護できる領域、各種政策を含む外部環境を努力して研究し、それに国内外の技術差を比較しなければなりません。それゆえ、真実に探究心のある人材が必要なのです。
CDMコンサルティング機関は、このような人たちにとって、新しい活躍の舞台や学ぶ機会を提供し、十分な場所を与え、人材の核心的な競争力を養っています。これは既にCDMプロジェクト自体の意義を抜け出て、さらに広範に亘り影響を与えています。
第四に、産業の観点からお話しますと、CDMコンサルティングは産業転換を実質的に推し進める原動力を生み出しています。
CDMは、中国の産業転換実現にとって、重要な役割を持つツールです。上述の各観点の影響によって、豊富な経験・資源・能力を蓄積してきたCDMコンサルティング機関も、産業転換の潮流において、上記のような特徴を活かし、潜在的な可能性を実現化させるため、一層重要な役割を担っていくでしょう。EMCやVERなど新しい概念の誕生と介入に従い、コンサルティング産業は更にその専門性が求められることとなるでしょう。中国の伝統的な産業がこれからいかにして低エネルギー消費・低環境消耗への産業転換を成すかというときに、コンサルティング企業は指南役として必ず実質的な役目を発揮するようになります。第11次五ヵ年計画で省エネ目標が提示されましたが、個々の事例においては、技術移転・資金注入を通じた実現化に向けては,なお高いハードルが存在します。新しい形のコンサルティング企業は、そのために寄与できますし、またその責任があると感じています。
以上が、わが社の考えです。皆様のご指導をよろしくお願いいたします。
2007年 1月 22日―23日 中国・北京《中国 CDM経験交流大会》に於いて